富山県立中央病院

文字の
サイズ

  • 文字を大きくする
  • 文字を小さくする

緩和ケア科

概要

 医療者においてもいまだに緩和ケア=終末期というイメージがありますが、今日ではがんと診断された時からの緩和ケアが求められています。
 患者さん・ご家族が抱える様々な苦痛を和らげて、QOL(生活の質)を高めることが緩和ケアです。
 いつでもどこでも質の高い緩和ケアを提供するために、緩和ケア病棟、緩和ケアチーム、緩和ケア外来がありますが、それらを統合する緩和ケアセンターを新たに立ち上げました。

1.緩和ケア病棟について

 平成4年6月に開設し、既に24年たちます。この間、ベッド数も15床から25床に増えました。平成27年度の病床稼働率は82%です。開設当初は看取りまで入院されている方がほとんどでしたが、最近は症状緩和が得られたら退院されるケースが少しずつ増えています。また在宅療養中に、ご家族に休息していただくために一時的に患者さんに入院していただくケース(レスパイト入院)もあります。
 平成27年度の新規入院は257例で、うち他院からの紹介が22例(9%)ありました。再入院は27例でした。退院285例中、在宅移行は33例(12%)と25年度(9%)、26年度(11%)より増えてきています。

2.緩和ケア病棟はどんなところ?

 がんによる心や体の痛みや苦痛を取り除くことを希望している方が入院できます。特徴として、つぎのようなことがあります。

PCUは治療よりケアを優先します。

緩和ケア科photo 当院の病棟スタッフが24時間継続した援助をおこない、行き届いたケアができるように努めています。

PCUは患者さんやご家族の方の希望を尊重します。

 特に、患者さんの意思や生活を大切に考えています。面会や家族の付添いも制限しませんし、外出や外泊も自由にできます。

PCUには、患者さんのこれまでの生活を大切にするためのくつろいでいただける設備が整っています。

 病室はすべて個室で25室あります。電話、テレビ、冷蔵庫やトイレ、ベッドにもなるソファ等があります。
 バスや電気コンロ付きのミニキッチン、和室付きの病室もあります。このほか、病棟内にはサンルーム、家族控室、面談室、寝たまま入ることができる介助浴室、共同キッチン等もあります。

サンルーム 家族控室 ベランダ
面談室 介助浴室 共同キッチン

3.病棟の理念

・がんによる肉体的、精神的苦痛を持つ患者さんの症状緩和を目的とすること。
・家庭的な雰囲気の中で生活できるようにすること。
・患者さんのリハビリテーションの場であること。
以上の3つの基本理念に基づいて緩和ケアの実践を行っています。

診療担当表

月曜日 火曜日 水曜日 木曜日 金曜日
午前 渡辺   渡辺 竹川 渡辺

医師紹介

医師名・職位 専門分野 資格
部長 渡辺俊雄 部長
渡辺 俊雄
(わたなべ としお)
部長
竹川 茂
(たけがわ しげる)
緩和ケア、消化器外科 日本外科学会認定医・専門医
日本消化器外科学会認定医・専門医・指導医
日本消化器外科学会消化器がん外科治療認定医
日本消化器病学会専門医
日本大腸肛門病学会専門医・指導医
日本がん治療認定医機構暫定教育医・がん治療認定医
厚生労働省医政局緩和ケアの基本教育に関する指導者研修会修了者
日本サイコオンコロジー学会がん治療に携わる医師に対するコミュニケーション技術研修会修了者
日本サイコオンコロジー学会CSTファシリテーター養成講習会修了者
医長 吉田仁 医長
吉田 仁
(よしだ ひとし)
部長 酒井明人 医長
酒井 明人
(さかい あきと)
部長 加治正英 医長
加治 正英
(かじ まさひで)
部長 麻生光男 医長
麻生 光男
(あそう みつお)
医長 堀田洋介 医長
堀田 洋介
(ほりた ようすけ)

治療について

1.緩和ケア病棟での治療について

 手術や抗がん剤治療といったがんに対する積極的治療ではなく、痛みや呼吸困難、不安や気持ちの辛さといったがんに伴う苦痛症状を和らげる治療やケアを行います。

入院について

 現在、他の医療機関にかかっている方は、主治医に紹介状を書いてもらい、地域連携室を通して緩和ケア外来の予約をしてください。緩和ケア外来は毎週月・水・木・金曜の午前です。ご本人が来院できない場合はご家族だけの来院でも構いません。外来で診察・面談した後、病棟の見学もしていただき、入院予約となります。

主治医について

 現在当院に入院中の方は、主治医はそのまま継続します。外来通院中の方も、その科の医師が主治医となります。他の医療機関から紹介されて入院される方は、緩和ケア専任医が主治医となります。

退院について

 苦痛症状が緩和され、退院が可能となれば十分な準備をしたうえで退院していただきます。年々少しずつではありますが、退院される方が増えています。

2.緩和ケア病棟の入棟基準について

1.悪性腫瘍または後天性免疫不全症候群に伴う諸症状の緩和を必要とすること。
2.患者さん及びその家族が緩和ケア病棟への入棟を希望し、その理解と協力が得られると認められること。
3.主治医が必要と認めること。
以上の条件を満たす方はどなたでも入院できます。

3.看護について

 入棟されたら、まず苦痛症状の緩和を目指します。

看護の目標

A.疼痛を主とする症状の緩和を図ります。
 その人らしい生を全うしてもらうためには、痛みや苦痛症状のコントロールはとても大切なことです。
B.日常生活の充実に努めます。
 食事、排泄、睡眠、環境面などで患者さんの希望に合わせてできる限りの配慮に努め、生活の質の向上を目指します。
自主性を尊重しながら、その人らしく健康時に近い生活(外出、外泊、面会、入浴、出社、旅行、結婚式など)を送っていただきたいと考えています。また自然に接し、自然との対話を持つことは、気分転換の妙薬となります。(サンルームから眺める空や緑、立山連峰など)
C.精神的なサポートに努めています。
 患者さんが何を望み何を必要としているかを理解できるよう、患者さんの声に耳を傾けることは大切です。患者さんの悩みや不安に思う心の訴えに耳を傾け、あたたかい思いやりの心で患者さんの支えになれるようケアにあたっています。
D.家族ケアに努めています。
 患者さんを支えるのは家族と医療者ですが、家族の方を支えるのは私ども医療チームの役割と考えています。ご家族の方の悩みや相談にも耳を傾けています。ケアに対する要望は遠慮なく申し出てください。

癒しのケアでのティータイムE.癒しのケアについて・ボランティアについて
 癒しのケアでは、週に3回ティータイムを催しています。その他に、月に1回程度、季節にあった行事、音楽会などの催しを行っています。ご家族と過ごす大切な時間は生きがいとなり、思い出作りの機会にもなるかと思います。これらの取り組みはすべて、ボランティアの方々の協力で成り立っています。緩和ケアでは、ボランティアの関わりはとても重要です。病棟ではボランティアも募集しています。
遺族会として「ひまわりの会」を年4回開催しています。

緩和ケアチーム概要

緩和ケアチームとは

 緩和ケアは緩和ケア病棟だけで行われるものではなく、がんと診断された時から必要に応じて提供されなければなりません。一般病棟や外来においても、がん自体による痛みなどの症状や、治療に伴う症状、あるいは病気や治療によって生じた不安や気持ちの辛さといった精神症状を緩和することはがんの治療を行ううえで欠かせません。というより、がん診療の一部となりつつあります。
主治医や担当看護師の依頼を受けてチームが関わり、患者さんやご家族の心身両面のサポートをします。
現在チームのメンバーは医師、看護師、薬剤師、栄養士、理学療法士、作業療法士、臨床心理士併せて15名ほどです。
 主として入院中の患者さんを対象に、症状コントロールに難渋しているケースで依頼があった場合に介入していますが、外来でも緩和ケアチームが対応いたします。
最近ではかなり症状が進行した症例でも在宅療養に移行するケースが増えていますが、年2回「在宅緩和ケア懇話会」を開催して、在宅移行例を病院側と在宅側の担当者に報告していただく事例検討やグループワークを通して、知識や技術を学び、連携を深めるという取り組みもしています。

緩和ケア外来概要

診察日

月・水・木・金の午前9時~予約制(地域枠は10:30~)
院外から紹介される場合は、地域連携室を通して予約をお願いします。
ご本人の来院が無理ならご家族だけの受診でも構いません。

ページトップに戻る