富山県立中央病院

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主な医療用機器

CT装置

 CT(Computed Tomography)装置とは、エックス線を使用した断層撮影装置です。体の周りからエックス線を当て、コンピュータで解析することで連続した輪切りの画像が得られます。
 当院は令和4年度に装置の更新・増設を行い、2×192スライスの2管球搭載CT装置を4台導入しました。これにより、本院ではどのCT装置で検査を行っても同一の撮影方法、解像度が得られるようになりました。この装置は最速で全身を約3秒で撮影することができ、息を止めるのが難しい方や、検査中じっとしているのが困難な方でも、きれいな画像を撮影することが可能です。また放射線被ばくを低く抑えた撮影も可能で、患者さんへの負担を低減できます。
 検査に要する時間は、内容にもよりますが、単純検査で約5分、造影検査で約15分、冠動脈検査で約30分です。撮影の際に息を止めていただくことがありますので、指示に合わせてしっかり息を止めていただくようお願いします。
 検査の内容によってはヨード造影剤を使用する場合があります。その際は、事前に血液検査(腎臓機能の評価)を行う場合があります。また、同意書・問診票等の書類にサインをしていただく必要がありますのでご協力お願いします。
 CT検査ではエックス線を使用するため、妊娠中または妊娠の可能性のある方は主治医にご相談下さい。

MRI装置

  MRI(Magnetic Resonance Image)装置とは、磁場中の水素原子と電波の共鳴現象を利用し、人体の任意の断面を撮像する磁場共鳴断層撮影装置です。エックス線では見えにくい軟部組織を高コントラストの画像で描出できるため、脳梗塞や脳腫瘍、脊椎のヘルニアや圧迫骨折、関節の靱帯損傷や炎症、子宮筋腫や体癌及び頚癌、前立腺癌、心筋症などの診断ができます。また、放射線を使用しないため、被ばくはありません。
 当院のMRI装置は、3テスラ装置2台と1.5テスラ装置1台の計3台が稼働しており、令和4年度に、新しい装置に更新されました。内径が70cmと広く、圧迫感は軽減されています。検査時間は以前よりも短縮され、検査内容や造影の有無によりますが、20分~30分程度になります。

以下の方は、検査できない場合があります。
・体内式ペースメーカ装着者(MRI対応型を除く)
・閉所恐怖症の方
・妊娠14週未満の方
・25年~30年以上前に脳動脈クリップ術を受けられた方
・神経刺激装置または人工内耳装着者

※MRI画像はシーメンスヘルスケア株式会社より提供

血管撮影装置

 血管撮影装置とは、手首や足の付け根(鼠径部)の血管からカテーテルという細い管を挿入し、血管の中にX線撮影で写る造影剤を注入しながら、連続的にX線で透視することで、血管の異常(狭い、詰まる、膨らむ、破れる)や、血管から栄養される腫瘍を映像として見えるようにする装置です。
 当院では、①全身血管・頭部汎用装置、②心臓用装置、③CT併設全身血管・頭部汎用装置、④外科的治療と血管内治療を併用したハイブリッド手術に対応可能な装置の4台を有しています。
 これらの装置で、循環器領域では心臓の血管が狭くなったり詰まって起こる狭心症や心筋梗塞に対する経皮的冠動脈形成術、足の血管で起こる閉塞性下肢動脈硬化症に対する経皮的血管形成術、不整脈に対するカテーテル・アブレーション、ペースメーカーの植込みなどを、脳外科領域では未破裂脳動脈瘤・破裂してクモ膜下出血を起こしている脳動脈瘤に対するコイル塞栓術や、急性期脳梗塞に対する血栓回収術、内頚動脈狭窄症に対する頚動脈ステント留置術などを、放射線科領域では肝細胞癌に抗癌剤を注入しゼラチンスポンジで塞栓する肝動脈化学塞栓術や外傷等によって身体の中で破れて出血している血管に対する止血術などを、心臓血管外科領域では大動脈弁狭窄症に対する経カテーテル大動脈弁留置術や胸部・腹部大動脈瘤に対するステントグラフト内挿術など、多岐にわたる低侵襲な検査・治療を行っています。

ハイブリッド手術室

 ハイブリッド手術室とは、今までの手術室の機能に血管撮影装置を組み合わせた手術室のことで、血管内治療など患者さんへの侵襲の小さい手技での手術や、血管内手術と外科的な手術を組み合わせた手術、血管撮影装置を使用して撮影できるCTで確認をしながら手技を進められる手術室です。
 胸部・腹部大動脈瘤ステントグラフト内挿術、脳動脈瘤コイル塞栓術や、内頚動脈狭窄に対するステント留置術、脳腫瘍摘出術での手術中CT撮影、ペースメーカーや植込み型除細動器の植込み術などを行っています。

エックス線テレビ装置

 エックス線テレビ装置とは、リアルタイムで体内の透視画像を見ながら検査・処置を行う装置です。当院では、FPD装置5台が設置されています。
 主に、消化管造影検査(胃透視や注腸検査)、腎・尿路造影検査、経皮的肝胆管ドレナージ、脱臼時の整復、内視鏡下での胆膵管造影検査、結石除去術、胆管ステント留置術などに使用します。

乳房用エックス線撮影装置

 乳房用エックス線撮影装置とは、マンモグラフィのことです。乳房全体が柔らかい組織でできているため、よい写真を得るために専用のエックス線装置を使用して撮影します。
 また、乳房を専用器具で挟んで平らに圧迫して撮影します。これは、乳房の厚みをできるだけ均等に広く伸ばすことで、乳房組織の中をより良く見えるようにするためです。当院では、通常、左右の乳房を上から見た写真と、横から見た写真の撮影を行います。場合によっては、断層撮影や追加の撮影を行うこともあります。
 当院の乳腺外来は、月・水・金の午前中に開設しています。

RI検査装置

 RI検査とは核医学検査ともいい、放射性医薬品(RI)を患者さんに投与し放出されるγ(ガンマ)線をガンマカメラという装置で撮影する検査です。
 検査部位や目的によりRIを選択し、心機能評価や認知症評価をはじめ約30種類の検査を行っています。
 
 当院には2台のガンマカメラがあり、うち1台にはCT装置を搭載しておりRI画像とCT画像を重ね合わせることで、より精度の高い検査が可能です。

リニアック

 リニアック(線形加速器)とは外照射治療を行う装置の一つであり、当院には強度変調放射線治療や定位照射などの高精度放射線治療が施行できる機種を2台配置しております。
また体幹部定位照射の際には動体追尾による呼吸移動対策が出来るようにSyncTraXというシステムも装備しております。

関連リンク
放射線治療科

RALS(遠隔操作式後装填法)

 RALS(Remote after-loading system 遠隔操作式後装填法)とは小線源放射線治療装置の一つです。当院では192Irのマイクロ線源を用いた装置が配置され、婦人科癌や直腸癌等に対して腔内照射を施行しております。

関連リンク
放射線治療科

移動型X線テレビ装置

 移動型X線テレビ装置とは、心臓血管外科、内科(循環器)の手術等において、ペースメーカ植え込み、カテーテル挿入に際し、術中透視、血管撮影を行う装置です。
 心臓・血管領域では、広範囲をカバーできる繊細な透視画像が求められますが、当院の機器は、移動式では初となる、X線を直接デジタル信号に変換できるフラットパネル式を採用しており、また、高出力での連続照射が可能であることから、X線透視範囲が12インチの高視野画像を、高解像度で液晶モニタに映し出すことができます。

電子内視鏡システム


 電子内視鏡システムとは、ビデオスコープを体内に入れ、直接、胃・十二指腸・大腸等の消化器官の観察及び記録を行うと共に、生検、ポリープ切除、粘膜切除、異物除去、止血等の内視鏡的な治療を行う装置です。
 当院の電子内視鏡は、ハイビジョンシステムを採用した高品位高画質な画像で観察できる最新の装置です。
 また、拡大観察や狭帯域光観察等の特殊光観察が可能であり、粘膜表面の血管や粘膜疹部の状態も観察できることから、より精密な診断・治療が可能です。
 さらに安全のために医師控室にて各内視鏡室と内視鏡画像が観察可能となっています。

多項目自動血球分析装置

 当分析器は、血算を測定する検査装置です。
 血算とは、病院の初診時や健康診断時に広く行われ、血液中の白血球数、赤血球数、ヘモグロビン、ヘマトクリット、血小板数を測定する基本的な検査です。血液が固まらないように抗凝固剤がはいった採血管で採血を行い、その血液を分析器に吸引させると、約1分で結果を出すことができます。
 白血球数の増減や貧血の有無、血小板の減少等を迅速に判断することができます。
吸引する血液量も200μlと微量のため、新生児等の少量の採血にも対応可能です。

生化学・免疫検査システム

 前処理・搬送システムで5台の検査装置を接続し、生化学・免疫項目86項目を測定しています。
 生化学・免疫項目とは血液や尿中に含まれるタンパク質や酵素、抗体などのことで、これらの項目を測定し、体のどこにどんな病気があるのかを調べています。
 この装置を使って毎日外来、入院患者さんの検体を正確かつ迅速に分析し報告しています。

薬剤トータル支援システム

 電子カルテからの依頼情報に基づいて薬剤部の各セクション(処方・注射など)をネットワークで結び、患者さんの薬の飲み合わせ、用法・用量などを薬剤トータル支援システムでチェックして医療安全に努めています。

電子カルテシステム

 当院では、平成19年4月に病院の医療情報システムを一新し、電子カルテシステムを 中心として、オーダリングシステム、クリニカルパスシステム等の各種機能を備え、薬剤、検査、放射線・画像等の各部門システムとも連携した新病院情報システムを稼動させました。
 これにより、患者に関する原則すべての診療上の情報をペーパーレス・フィルムレスで一元管理し、病院内で共有することが可能となり、医療の質の向上や良質な患者サー ビスの提供に役立てています。

統合画像システム(PACS/Report)

 当院では、医療機器(CT、MRIなど)から発生する様々な画像情報を、医用画像規格であるDICOM(Digital Imaging and COmmunication inMedicine)フォーマットにより、PACS(Picuture Archiving and Communication System)に一元管理しています。
 このシステムの導入により、従来フィルムで出力されていた画像がほぼ全てデジタル化され、約99%のフィルムレス化を達成しています。

ネットワークシステム

 当院のネットワークシステムは、以下の構想の下に構築されています。

  • LANを構成するスイッチ全てを管理し、同一 のセキュリティポリシーを適応する。
  • 充分な冗長化と帯域を確保する。
  • 個人認証には「802.1x認証」、不可能なものに関しては「MAC認証」を用い、装置・端末を全て管理する。
  • Dynamic VLANを導入してネットワークログオン認証時にアクセスできる情報システムを
    規定する。
  • Single SignOn(シングルサインオン)環境を構築する。
  • ネットワーク並びにアプリケーションのアクセスログをとる。
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