2016.01.14
vol.17 麻酔科
AM7:30朝回診で一日がスタート
病棟を回診し、前日に自分が担当した手術患者さんの状態を把握します。痛みはコントロールされているのか、バイタルは安定しているか、吐き気はないかなど問診やカルテを通して確認します。
AM8:15ケースカンファレンス
会議室で麻酔科全体のカンファレンス。術前症例の検討や術後報告をします。術前の検討では、今日麻酔する患者さんの麻酔管理上のリスクや病歴、麻酔方法について発表します。患者さんの状態やリスクについて全員で情報を共有します。
AM9:30手術開始①
患者さんの入室前から手術の準備をします。麻酔器を準備し、使用する薬剤や挿管チューブの準備をしていきます。患者さんが入室したら麻酔導入を行い、手術が始まります。手術中は患者さんの状態をみながら薬剤の量などを調節します。
AM11:00お昼休憩
ちょっと早めのお昼休憩をとります。15分ほどで食事を済ませ、その後はお茶を飲んだり、仲間と歓談したりしながら気分転換。リフレッシュしたら再度手術室へ!
PM1:30手術開始②
1日に2〜3件の麻酔を担当します。マスク換気や挿管だけでなく、ルート、Aライン、CVなど多様な手法があります。毎回、指導医の先生にマンツーマンで教えてもらいながら多くの手技を習得していきます。
PM5:30明日の準備
手術が終わったら、翌日の予習をします。どのような患者なのか、麻酔を行う上でどんなことを注意すべきかなどを調べます。解らないこと出てきたらすぐに質問。指導医の先生が丁寧に教えて下さいます。
水冨 慎一朗
臨機応変な対処の難しさ、面白味を実感
麻酔科では、気管支挿管をはじめルートの確保、中心静脈カテーテル、動脈ライン、人工呼吸器の使い方など、他科ではあまり経験できないことがたくさん勉強できました。特に気管支挿管は当直など救急現場でも必須の手技なので、毎日のように気管支挿管を経験できる麻酔科は非常に有益。麻酔科はほとんどの研修医が選ぶそうですが、納得できる内容だと思いました。
いろんな手技があり、最初はうまくいかないこともありましたが、指導医の先生方がうまくいかない理由や、コツを教えてくださるなど、丁寧な指導のおかげでスムーズにできるようになりました。
また術中の管理面でも学ぶことは多く、血圧、心電図のモニタリングから薬剤の量を調節したり、患者さんの呼気二酸化炭素濃度をみて、換気量を変えたりと、刻々と変動するモニターにあわせて、安全に手術が行われるよう管理することが麻酔科の難しく、かつ面白い点だと感じました。指導医の先生方には大変感謝しています。
福武 周作
医師として必須の手技「気管挿管」を習得
麻酔科では、医師として必要な数多くの手技を学ぶことができました。特に気管挿管は今後、救急外来をはじめ病棟でも、即座に行わなければならない場面に遭遇すると思います。研修では挿管の手順を1から丁寧に指導していただき、大変有意義な1ヶ月となりました。また、術中管理はバイタルの確認が重要になるため、基本的な見方や注意点を学ぶことができました。その一方で、モニターだけでなく、患者を直接見て診察することの重要性も再認識しました。
多くの先生方に教えていただき、とても刺激的な1ヶ月間でした。丁寧に、時に厳しく指導して下さった先生方に感謝申し上げます。