2016.10.26vol.23 血液内科
数見 友里恵
貴重な経験の中から知識と技術を吸収していきたい。
こちらの血液内科では、県内で最も細胞移植が行われています。造血器腫瘍は「治すことができる癌」であり、中でも細胞移植は予後の悪い患者さんにとって大きな希望になり得ます。ここなら貴重な経験を得ることができると思い、研修を決めました。
研修中は移植を行う患者さんをはじめ、豊富な症例を経験することができました。造血器腫瘍は化学療法がよく効くので、患者さんの訴えや身体所見などから日々治療効果を感じられることも多く、毎日明るい気持ちで経過を診ました。細胞移植を行う患者さんは強い免疫不全状態に陥るので、感染症について学ぶことも多かったです。また、高用量の抗癌剤使用による副作用も多いため、癌治療や感染症についても多くのことを学べると思います。
2ヶ月という短い間でしたが、骨髄穿刺や腰椎穿刺、中心静脈穿刺といった手技はもちろん、骨髄穿刺の塗抹標本の読み方、診断に至るまで貴重な経験をさせていただきました。指導医の先生方がいつも近くで丁寧にご指導してくださって、本当に感謝しています。
AM7:30病棟回診
指導医の先生と共に病棟患者さんの回診を行います。患者さんの訴えを聞いて、回診後、必要な検査や治療を追加することもあります。
AM8:30病棟採血
血液内科では他科に比べて採血を行う患者さんが多いです。化学療法中の患者さんは血管が脆い人も多く、難しいので毎回、鍛えられます。
AM9:00骨髄穿刺
この日は新しく入院してきた患者さんの骨髄穿刺を行いました。日によって腰椎穿刺や抗癌剤の髄注を行ったりもします。
AM10:00中心静脈穿刺
血液内科では化学療法を行う患者さんが多いので、中心静脈穿刺を行う機会も多いです。先生方の指導の下、研修医が行います。
PM1:00穿刺液の塗抹標本を読む
午前中に採取した骨髄穿刺の塗抹標本を読みました。最初は難しかったですが、何度も丁寧に指導してもらい、細胞の形態の違いも分かるようになってきました。
PM3:00部長回診
週に1回、部長の病棟回診があります。自分の担当の患者さんのプレゼンをします。担当でない患者さんの経過を聞いたり、身体所見の取り方の指導を受けることもできるのでとても勉強になります。
PM4:30指導医の先生と振り返り
一日の検査結果や自分で回診した結果について、先生と確認を行います。今後の治療方針など疑問に思うことを先生に質問します。
PM6:00業務終了
カンファレンスの準備をしたり、気になるところを勉強したりします。後はゆっくりと休み、翌日に備えます。