2021.07.21vol.49 外科

佐藤 史隆

佐藤Photo

手術から病棟管理まで多様な現場を体験

 当院の外科研修では、上部消化管、下部消化管、肝胆膵、乳腺のチームのいずれかに所属し、研修させていただきます。私は下部消化管チームに所属し、大腸癌をはじめとした様々な手術を経験させていただきました。
 術前は手術アトラスを読み、準備をしますが、イラストのみでは理解することは難しいです。術中に解剖を確認しながら、注意が必要な構造物、動脈の走行などを教えていただくことで実りある知識となります。これが外科研修の醍醐味だと考えます。このような外科的知識に加え、縫合やカメラ操作などの手技も丁寧に教えていただくことができます。
 当然ですが、外科研修では病棟の術後患者の状態評価も行います。回診では患者の訴えを聞き、採血・食事量・尿量などのデータから総合的に判断し、栄養評価や疼痛管理、術後合併症の有無を評価します。術後患者のバイタルや採血データの変化は外科研修でのみ学べる内容で、術後相応の変化なのか、新たに異常が起きているのかといった病棟管理も非常に興味深かったです。
 いずれの知識も座学のみでは身につかないもので、丁寧なフィードバックをいただける環境あってのものだと思います。この場を借り、ご指導いただいた先生方に感謝を申し上げます。

時計アイコンAM7:30病棟回診

各チームごとに入院患者の回診、ドレーンの抜去やガーゼ交換など創部処置を行います。

時計アイコンAM8:00カンファレンス

カンファレンス手術予定・手術後の患者のカンファレンスを行います。診断のプロセスや手術適応など、先生方が重視しているポイントを学ぶことができます。

時計アイコンAM9:00手術(1件目)

手術1件目の手術に入ります。手術において重要な解剖構造を、実際に見ながら教えていただきます。指導のもと内視鏡のカメラ操作や創閉鎖なども行います。

時計アイコンPM2:00手術(2件目)

大腸チームの予定手術では腹腔鏡下での大腸切除、ストマ造設・閉鎖、大腸癌の肝転移切除など様々な手術が行われます。緊急で虫垂炎、胆嚢炎などの手術も経験できます。

時計アイコンPM4:30病棟回診

手術の合間に、出そろったデータやバイタルを確認し、夕方の回診を行います。疼痛コントロールや術後患者の状態に合わせた栄養管理も外科の大事な仕事です。

時計アイコンPM5:15業務終了!

最後にカルテを確認し、業務を終了します。明日行われる手術の予習も行います。

研修医レポート