2020.09.24vol.39 病理診断科

満保 美聡

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様々な疾患の臓器を観察し、迅速診断

 病理診断科では、年間約9000件にもおよぶ病理診断を行っており、多彩な病理像を学ぶことができます。
 病気のすべてが病理診断の対象ではありませんが、腫瘍関連の疾患では病理診断なしに治療を行うことは困難です。病理診断は治療方針の決定に、また術中迅速診断では手術方針にも影響を与える重要なファクターです。ここでは診断を通して、多くの科、医師と関わることができるので、研修医にとっても学びの多い診療科といえるでしょう。
 診断の現場では、実際に摘出された臓器を肉眼的、組織学的に観察し、術中の肉眼的所見が組織学的所見でどのようにみえてくるのか、細かく、丁寧に学ぶことができ、非常に勉強になりました。専攻する診療科に関わらず、実りある研修ができると思います。

時計アイコンAM9:00手術標本の切り出し

手術標本の切り出し指導医の先生と共に、前日までに摘出された手術標本を処理し、病理組織診断を行うための切り出しを行います。

時計アイコンAM11:00術中迅速診断

手術中に摘出された手術標本に悪性所見が含まれているか、陽性か陰性かなどを診断します。複数の病理医の先生方で議論、確認し、手術中の先生方に診断結果を報告します。

時計アイコンPM1:00病理組織診断

顕微鏡を用い、提出された組織標本の病理診断を行います。自分の興味のある分野を中心に、実際に切り出しを行った検体を評価していきます。性状の評価について、指導医の先生から丁寧にご指導頂きながら診断していきます。

時計アイコンPM3:00剖検

病死した患者さんのご遺体を解剖し、病死の原因について調べます。肉眼的に判読できる異常がないか、観察していきます。

時計アイコンPM5:30帰宅

1日の業務を振り返り、明日の準備をして帰宅します。

研修医レポート