2017.03.30

vol.26 初期研修を振り返って

いざという時も動ける知識と技術を習得、自信をもって患者さんと向き合っていきます。

福武 周作

 縁もゆかりもなかった富山県に来て、はや2年が経とうとしています。「どうしてこの病院を選んだの?」「どうして富山に来たの?」と、この2年間で何度聞かれたかわかりません。私はその度に富山の魅力はもちろん、自分が思い描いていた富山の印象や、見学した時の印象などを正直に話していましたが、それが自分の初心であり、皆様からの問いかけのおかげでずっと初心を忘れずにやってこられたように思います。
 アカデミックな面と実践的な面の両方を学び、いざという時に動ける医師になりたいと思って、研修に臨みました。初めての輪番当直では足が震えるだけで何もできなかったことを今でも覚えていますが、2年が経過し、未熟ながら多少なりとも自信を持って診療を行うことができるようになりました。そうなったのも、先生方はもちろん、コメディカルやスタッフの方々のご指導や支えがあったからこそと感じております。また、いつでも相談できた同期の仲間は、私にとって一生の宝物です。
 春からは精神科医として新たな一歩を踏み出します。しばらく富山を離れますが、富山の美味しい魚、立山の景色、そして何よりお世話になった方々と離れることは本当に寂しいです。皆様に教えていただいたことを糧に、今後も精進したいと思います。本当にありがとうございました。

福武photo

病院全体の柔軟なサポート体制に感謝
たくさんの経験が自分を押し上げてくれました。

盛田 玲奈

 大きく変わった2年間でした。学生の頃は自分のペースで勉強するだけでしたが、患者さんの前に立つようになり、医学的知識を含めた対応力の必要性を実感しました。何を知っていないといけないのか、何ができないといけないのかが、この2年間を通して分かるようになり、これから専門科へ進んでいくためのスタート地点に立てたような気がします。
 1年目では「当直」の研修が一番の課題でした。患者さんに最初に対応することをファーストタッチと言いますが、働き出したばかりの5月から当直が始まり、ファーストタッチの瞬間はいつも不安と緊張を感じていました。もちろん指導医によるフォローはありましたが、実践の中で失敗したり、疑問に感じたりしながら学んだことは強く記憶に残っています。
 2年目ではプログラムが1年目より自由になるので、興味のある分野を中心に研修することができました。私は麻酔科に勤務する予定なので、2年間を通して計半年以上麻酔科で研修しました。1ヶ月間の研修だけでも挿管などの手技は学べましたが、最終的には心臓手術や緊急手術なども経験させていただきました。手術中は眠っている患者さんの変化を見逃さないこと、手術後は快適に過ごしていただけるよう工夫することなどにやりがいを感じました。
 多くの経験の場を与えていただき、あっという間の2年間でした。コメディカルはもちろん、柔軟なサポート体制を組んでいただき、充実した研修となりました。ここでの経験を活かして、今後も努力していきたいと思います。

盛田photo
研修医レポート