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一般造影検査

この検査は造影剤というX線を透しにくい薬を利用して目的部位の撮影を行います。この造影剤が貯留している場所はX線が遮断されて白く写真上に写ります。
(下記の造影検査以外にも行われているものがありますが、ここでは省略させていただきます。)


唾液腺造影
口の中の顎下腺や耳下腺の出口から造影剤を注入して撮影します。

小腸造影

胃透視と同様にバリウムを口から飲んだ後、時間をおいて撮影したり、直接チューブを鼻から十二指腸くらいまで入れてバリウムを注入して撮影することもあります。

関節造影
関節軟骨、靭帯、半月板などは単純撮影では観察できないので膝関節、股関節、肩関節などの関節腔内に針を刺し造影剤を注入し撮影します。

脊髄造影
背中から脊髄腔内に直接造影剤を注入して圧迫による痛みやしびれなどの原因などをを見つけます。

椎間板造影
椎間板の中へ細い針を背中から刺入し、造影剤を注入して撮影します。

経静脈性胆管造影(DIC)
造影剤を点滴した後、立位又は臥位で撮影して胆道を造影する検査です。胆嚢や胆管内にできる石の有無や病変などを調べます。検査時間は1時間から2時間程かかります。

内視鏡的逆行性胆管膵管造影(ERCP)
内視鏡を口から十二指腸まで挿入し胆管や膵管の中に選択的にカテーテルを挿入して造影剤を注入して胆嚢、胆管あるいは膵臓の病気を診断します。

経皮経肝胆道造影(PTC)
閉塞性黄疸、腫瘍、結石に対して、経皮経肝的に肝内胆管を穿刺して行う直接胆道造影法で、超音波で観察しながら肝臓内の胆管めがけて細い針をお腹から刺して胆道を造影する検査です。検査後、結果によってはチューブを留置する治療(PTCD)に移行する場合もあります。

子宮卵管造影(HSG)
造影剤を子宮口から注入し、子宮の形態や卵管の通過性などを調べる検査です。

経静脈性腎盂造影
腎臓・尿管・膀胱の形態や機能を調べます。

逆行性腎盂造影(RP)
腎盂・尿管結石の有無や尿管狭窄などを調べる検査です。

尿道造影(UG)
尿道の形態を調べる検査です。

排尿時膀胱尿道造影(VCUG)
排尿時の膀胱及び尿道の形態や尿管逆流などを調べる検査です

鎖尿道膀胱造影 (Chain-CG)
尿道と膀胱の角度や膀胱底の下垂の程度などを調べる検査です

唾液腺造影 
唾液を作る器官を唾液腺といいますが,その中の耳下腺と顎下腺の主排泄管にカテーテルを挿入して造影剤を注入して唾液腺の機能や唾石の有無などを検査します。


小腸造影
造影剤の注入方法は経口法(口から飲む)とチューブ挿入法がありますが、おもに行われるのは経口法です。この場合はバリウムを約70mL飲んでもらい20分、40分、60分、90分、120分、180分後に単純撮影用のX線装置で撮影台の上で腹ばいになって撮影をします。また胃透視終了から1時間、2時間、3時間後にこの撮影を行う場合もあります。

20分後 40分後 60分後 90分後 120分後 180分後
小腸二重造影



脊髄造影

脊髄は脊椎(頸椎、胸椎、腰椎)と椎弓に囲まれた脊柱管の中にありチューブのような構造で中に脊髄神経が通っています。 チューブを形成している管の壁は外側が硬い硬膜、その内側が柔らかいくも膜です。くも膜と脊髄神経本体の間も髄液という液で満たされていて、この髄液で満ちているくも膜下腔に造影剤を注入して撮影します。注入した造影剤は自然に吸収されます。この脊髄造影によって脊髄や神経根の通り道がどこで圧迫されているのか、またどこに腫瘍があるかが分かります。脊髄神経や神経根は通常の X 線写真やCTでは写りませんが造影剤を用いることにより外観を詳細に見ることができます。通常は造影後にCTを撮影して、造影された脊髄の横断面の様子を調べ、MRIとも併せて見て、脊髄の様子を判断します。

方法
 撮影台に横向きに寝て、患部が頸椎の場合は第1、第2頸椎の間から造影剤を注入し、腰椎の場合は第3、第4腰椎の間から注入します。造影剤を注入した後は針を抜き、X線テレビ装置で透視しながら脊髄や神経根の様子を撮影します。そのとき透視台を立てたり寝かせたり、患者さんに横向きになってもらったり仰向けになってもらったり、うつ伏せになってもらったり、また前にかがんでもらったり後へ体を反らしてもらったり、いろいろと姿勢を変えて写真をとります。約30分から1時間後にCTを撮影する場合もあります。



椎間板造影
椎間板とは、脊椎の骨と骨の間にはさまっていて、クッションの役割をはたす一種の軟骨です。その内部にある柔らかい組織が飛び出し神経を圧迫した状態を椎間板ヘルニアといいます。造影剤を椎間板の内部に注入して撮影します。


静脈性胆管造影

まず寝台に寝てもらい腕から造影剤を30分かけて点滴します。
全量を投与した後すぐに撮影しますが体位は腹ばいで行います。撮影時間は0、15、30、45、60分に撮影します。場合によっては胆のう収縮剤を経口して60、120分に撮影することもあります。
肝臓で生成される胆汁が胆のう及び胆管から十二指腸に排泄される性状をもつ造影剤を使用してその形態や病変を捉えます。


内視鏡的逆行性胆管膵管造影
胆道、膵管などの観察。肝機能障害や黄疸、胆道系に疾患があり、経静脈性胆管造影で観察できないときや質的診断にはこの検査が繁用されます。

@内視鏡
A膵管
B胆のう
C総胆管



子宮卵管造影
造影剤を子宮口から注入し、子宮の形態や卵管の通過性の有無を調べる検査で不妊治療としても用いられます。X線透視下にて子宮腔が造影剤で充満され左右卵管が描出され続いて卵管から腹腔内に造影剤がわずかに漏出する状態を確認したら撮影します。問題点として、多少ですが痛みを伴うことが多いようです。またこの検査は、おこなうタイミングも重要です。妊娠も期待しておこなう検査ですから、月経の開始日から1週間〜10日目が最良の検査時期であると思われます。


静脈性腎盂造影

体内に不必要である造影剤を静脈から注入していくと、腎臓においてその要らない成分を体外に排泄しようとする機能が働きますが、この造影剤が時間の経過とともに血管〜腎臓〜尿管〜膀胱へと、ろ過され流れていく様子を撮影します。腎臓の機能や形態・尿路の閉塞の有無などを調べる検査です。
検査方法(泌尿器科)
  1. 撮影台の上に仰向けに寝ていただき腹部単純写真を撮影します。(造影された写真と比較するため)
  2. 静脈から造影剤を約40mL注入します。
  3. 静注後5分、10分、20分、立位の撮影を行います。
    (注:診療科によって撮影時間が異なります。)




逆行性腎盂造影

 腎盂、尿管腫瘍や単純撮影で描出されない結石など、経静脈性尿路造影にて精査が必要とされる場合などに行います。

膀胱鏡下でカテーテルを尿管内に挿入し造影剤を逆行的に
注入して目的部位まで進めて撮影します。



尿道造影
尿道病変や前立腺病変などを検索する方法で、おもに男性を対象としています。尿道から造影剤を注入することによって、その形態を観察することにより前立腺の状態などを調べたりします。正面、斜位(右側へ斜め45度)の2方向撮影をします。検査時間は約20分です。

正面像 斜位像

排尿時膀胱尿道造影
前立腺肥大症、神経因性膀胱、溢流性尿失禁、膀胱憩室、尿道下部の病変などが疑われる患者さんが対象となります。

  方法

  1. 検査前に排尿してもらいます。
  2. 膀胱までカテーテルを挿入し造影剤を排尿感を感じられるまで注入します。
  3. 撮影台を起こし立位で右側45度の斜位になり排尿状態をX線テレビ装置で見ながら撮影します。
この検査は他人の前で排尿しながら撮影しますので患者の羞恥心をできるだけ取り除きスムーズに進行するように配慮しています。



鎖尿道膀胱造影
おもに女性の腹圧性尿失禁患者が対象となります。

  1. 患者を仰臥位にしてチェーン尿道膀胱造影セットにて造影剤注入後、チェーンを挿入し最大尿意まで造影剤を注入します。その後、鎖を抜かないように外筒のみ抜去します。
  2. X線撮影室の寝台で寝てもらい仰臥位の正面と斜位を撮影する。次に立位で下腹に力を入れてもらい正面と斜位を撮影する。
  3. 必要あればチェーン抜去後排尿時撮影を行ないます。
  4. 看護師に尿道内のチェーンを抜去してもらい終了です。
  5. 検査時間は約20分です。
仰臥位正面像 立位正面像