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概要
微量の放射性同位元素(ラジオアイソトープ)を含む薬を用いて診断する検査方法で、この放射性薬剤は種類によって特定の臓器や骨などに取り込まれ、そこから放射線を出します。この放射線は専用のカメラを用いると画像として写すことができ、その画像から臓器の形態や機能を調べることができます。R I検査には体外測定と体内測定があり、放射線同位元素の入った薬を体に注射して検査を行うものと、血液などに放射線同位元素の入った薬を入れて測定するものに分かれます。RIを用いた検査は感度がよく、小さな病気でも見つけることがあり、CTやMRIなどではわからないこともこの検査でわかることがあります。
RI(ラジオアイソトープ)とは
放射性同位元素(RadioIsotope)のことで、原子核内のエネルギーが不安定で余分なエネルギー(放射能)を放出しながら安定になろうとします。この同位元素の出すわずかな放射能を利用して病気の診断をするのが核医学検査です。そして一定の時間ごとに放射能が半分ずつに減少していく性質があり、この半分になるまでの時間を半減期と言います。核医学検査では、被曝量の少ない、短い半減期を持つ放射性同位元素を使用します。
| 核種 | 99mTc(テクネシウム) | 123I(ヨード) | 131I(ヨード) | 201Tl(タリウム) | 67Ga(ガリウム) |
| 半減期 | 6.01時間 | 13.27時間 | 8.021日 | 72.91時間 | 3.261日 |
RI(アイソトープ)の投与
特定の臓器や組織に集まる医薬品をRIで標識し、これを腕の静脈から注射したり、標識された錠剤を経口にて投与します。また、吸入器で薬を吸い込んで頂く場合もあります。
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| シールドされた注射筒 | 錠剤(ヨード) |
検査の種類
脳血流シンチ・・・・・脳梗塞、脳血管の狭窄や閉塞、脳血管性痴呆、アルツハイマー型痴呆の診断など
頭部の周りに沿ってシンチカメラを回転させ脳の血流状態を調べます。
静脈注射後に撮影 検査時間約30分(負荷検査の場合は+30分)
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| 脳の横断面 |
甲状腺シンチ・・・・・甲状腺機能亢進症・機能低下症、慢性甲状腺炎、甲状腺腺種など、
甲状腺の形態や機能を調べます。1週間前より、のり、ワカメなどのヨードを含む食品を摂取しないようにします。
テクネシウム製剤・・・静脈注射して10分後に撮影 検査時間約15分 ヨード・・・経口投与から3時間後と24時間後に撮影
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| 99mTc(テクネシウム) | 123I(ヨード) |
心筋血流シンチ・・・・・心筋梗塞、狭心症、心不全など
心筋の梗塞の範囲や虚血部位などを診断します。前胸部あたりをカメラを回転させてデータを収集し3次元的に画像を作ります。
静脈注射後15分から1時間後に撮影 検査時間約30分(負荷検査の場合は3時間後に再度撮影)
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| 垂直長軸断層像 | 短軸断層像 | 水平長軸断層像 |
肺血流シンチ・・・・・肺梗塞、肺動脈血栓症など
おもに肺の血流分布を調べますが放射性のガス(Xe)を吸って換気状態を調べる検査もあります。
静脈注射直後から撮影 検査時間約30分(下肢静脈も検査する場合、+30分)
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腎レノグラム・・・・・水腎症、腎不全など
腎臓の血流変化を時系列に測定し腎機能や形態などを調べます。
静脈注射直後から撮影 検査時間約30分
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骨シンチ・・・・・全身の骨の炎症及び腫瘍、骨折など
カメラをゆっくり移動させながら全身を撮影しますが、詳しく調べるため特定の部分を追加することもあります。撮影直前に排尿が必要です。
静脈注射して約3時間後に撮影 検査時間約30分
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ガリウム(Ga)シンチ・・・・・全身の軟部組織の炎症及び腫瘍、不明熱など
カメラをゆっくり移動させながら全身を撮影しますが、詳しく調べるため特定の部分を追加することもあります。撮影前に排便必要です。
静脈注射から48時間後に撮影 検査時間約40分
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撮影方法
放射性医薬品は、主にγ線(ガンマ線)を放出します。体内の検査目的部位に集まった放射性医薬品から放出されたγ線は人体を透過してきます。人間の目では見えませんが、ガンマカメラでは光り輝く点として捉えて、その点の集まりをコンピュータで画像化しフィルムなどに写します。その画像をシンチグラムといいます。シンチとは、シンチレーション(輝尽)という意味です。この、シンチグラムを全身、又は一部分を撮るためには10分〜30分ほどの時間を要します。また、脳血流や心筋血流検査は、投与されたRIの分布をガンマカメラを体軸を中心に回転させ、多方向の透過像を収集しコンピュータで再構成して画像を作ります。
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| 1検出器型ガンマカメラ | 3検出器型ガンマカメラ |
検査における注意事項
被曝と副作用
検査に使用されるRIの放射能は、極微量で短時間に自然消失し速やかに体外に排泄されてしまうため人体にはほとんど影響ありません。通常は数時間から数日中に消えてしまいます。小児でも放射線被ばくを心配することはありません。またRIによる直接の副作用はほとんどありませんが、検査で使用した負荷薬剤などで副作用が起きる場合があります。