富山県立中央病院

文字の
サイズ

  • 文字を大きくする
  • 文字を小さくする

お知らせ

治療と「気」について

2016/03/18

 漢方の考えで、現代医学に欠けていている最大のものが「気(き)」の概念です。漢方では、森羅万象、宇宙のすべてはつながっており、一つの生命体であると考えています。そのすべての存在と変化をつかさどるのが気です。
 治療において病気にかかった人の気の状態は、治療の成功、そしてその人のQOL(生活の質)を左右する大切なものです。しかし、現代の西洋医学中心の医療の現場では無視されることが多いようです。
 この気の状態を高めるためは、常に気持ちを明るく、前向きにすることが必要です。また、胃腸を整え、食物をよくかんで食べ、食物の気を上手に取り込むことが重要です。適度な運動も気の流れを良くし、臓器の活動を活発にし、気の産生を高めてくれます。そして、人間関係を含めた環境を気持ちよく快適なものにしておくことも大切です。自然の中で過ごしたり、芸術などに触れたりすることも気の状態を高めてくれます。
 よりよい治療効果を得るためには、常に気の状態に心を配らなければなりません。家族や周囲の人達が病気の人に優しい言葉をかけたり、明るい笑顔で接したりすることは、病にかかった人の気によい影響を与えます。また、部屋を清潔で明るく気持ちよい環境にしておくことも大事です。

お知らせ一覧へ戻る

ページトップに戻る