富山県立中央病院臨床研修プログラム

研修医レポート

2017.11.16

vol.32 NICU

時計アイコンAM8:00カンファレンス

小児科、NICU合同でカンファレンスを行います。前日入院となった患者さんについてプレゼンテーションし、治療方針を確認します。

時計アイコンAM8:30病棟業務

エコー受け持ち患者さんを診察し、採血やエコー検査を行います。他科にはない頭部エコーなどの手技ができます。また、刻々と変わる状態に合わせて輸液組成や投与速度、ミルクの調節などを行います。

時計アイコンAM10:00緊急入院の対応

緊急入院の対応挿管

ここでは他施設から新生児搬送を受けることもあります。静脈路の確保やエコー検査、全身状態によって挿管することもあります。

時計アイコンPM12:00お昼休憩

指導医の先生方と昼食をとります。NICUを卒業した患者さんが元気に通院している様子を聞くと励みになります。

時計アイコンPM1:00分娩立ち会い

早産や母体合併症のある症例などでは分娩立ち会いを行います。事前に新生児蘇生法について勉強して臨みますが、産声を聞くまでは緊張します。保温や口腔内吸引などをしながら患者さんの様子を観察し、必要であればNICU入室を考慮します。

時計アイコンPM4:00抄読会

抄読会週1回、英語論文を読んで内容を共有します。疾患の遺伝子異常から分娩時のモニタリング法まで、最新の知見を学ぶことができます。

時計アイコンPM5:30病棟回診

病棟回診1日の変化を簡潔にプレゼンテーションし、当直医への引き継ぎを行います。

時計アイコンPM6:00業務終了

翌日に備えてゆっくり休みます。希望すれば、夜間の新生児搬送や緊急入院の対応も経験できます。

吉村 成子

吉村Photo

新生児搬送や挿管、エコーなど密度の濃い内容

 NICUは母子医療センターの一部として、早産・低出生体重児や新生児仮死など医療的サポートが必要なお子さんを治療し、その成長を手助けしています。ここでは呼吸・循環動態や代謝の評価など、臓器にとらわれず「全身を診る」ことを学べます。また医学的側面だけでなく、赤ちゃんの生活の場としてNICUがどのような環境であるべきか、どのように赤ちゃんのストレスを減らすかなどを考えることもできます。
 これまで静脈路確保やエコー検査、挿管などの手技は一通り経験してきましたが、新生児となると生理的・解剖学的にも全く勝手が違い、最初は戸惑いました。しかし、先生方が熱心に指導してくださるので次第に苦手意識がなくなっていきました。
 1ヶ月という短い研修期間でしたが、新生児搬送や挿管などの機会を与えていただき、密度の高い研修となり、非常に満足しています。小児科や産婦人科など周産期医療に興味のある方にとって非常に魅力的な場所だと思います。ぜひ選択することをおすすめします。
 ご指導いただいた先生方には、お忙しいなか手厚いご指導をいただきました。ここでの経験を今後に活かせるよう、日々努力していきたいと思います。感謝申し上げます。