2017.10.06vol.31 緩和ケア科

新庄 祐介

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終末期患者と毎日触れ合う

 緩和ケア科では、緩和ケア病棟の患者さんだけではなく、他科から疼痛コントロールを依頼された患者さんのケアも行っています。疼痛の強い患者さんに対してはモルヒネなどの麻薬を使用する場合が多く、緩和ケア科では患者さんの訴えに注意深く耳を傾け、患者さん一人一人に最適な薬物療法を目指しています。薬物療法では麻薬を使用することが多いのですが、種類は多岐に及び、また同一種類の麻薬でも発現までの時間や効果持続時間、剤形、副作用の出方などもさまざまで、患者さんの経過を注意深く観察しながら調整していきます。1ヶ月の研修の中で、これらの一連の流れを間近で学ぶことができました。
 また、終末期の患者さんとの触れ合いの中で、医学的に正しいことが患者さんにとって全て正解とは限らないことを学びました。日々の診療の中で、患者さんの抱える背景も充分に考慮し、患者さんの細かな訴えに耳を傾けることの重要性を学ぶことができました。
 最後に、指導してくださった緩和ケアセンターならびに、緩和ケア病棟のスタッフの皆様にこの場を借りて深く感謝を申し上げます。

時計アイコンAM8:30外来患者診察

癌をはじめとした疾患に伴う痛みなど、諸症状に苦しむ外来患者さんの診察を見学します。各症状に対する薬の処方の仕方や、先生方が癌に苦しむ患者さんとどうコミュニケーションを取っているのかを間近に勉強させていただきます。

時計アイコンAM11:00緩和ケア病棟 入棟希望者の面談

近いうちに緩和ケア病棟への入棟を希望する患者さんの面談を見学します。緩和ケア病棟に入棟する適応があるかどうか判断するため、患者さんご本人、ご家族とのお話を通じ、様々な気がかり、家族背景、痛みなどの訴えを丁寧に聴取する様子を見させていただきます。

時計アイコンPM0:00お昼休憩

緩和ケアセンターの皆さんと共に和気あいあいと昼食をとります。忙しい一日の中で、たわいのない話ができる憩いの時間です。

時計アイコンPM1:00病棟回診

病棟回診他科から疼痛コントロールの依頼があった患者さんの回診に同行します。それぞれの患者さんの訴えや思いに耳を傾けながらコミュニケーションを取り、疼痛の状況に最適な薬物療法を提案します。

時計アイコンPM3:00判定会議

午前中の緩和ケア病棟入棟希望者の面談の内容を踏まえ、緩和ケアセンターのスタッフ全員で緩和ケア病棟入棟への現段階における適応を判定します。患者さんの病態だけではなく、在宅療養の担い手となるご家族の背景などを考慮に入れながら総合的に判断します。

時計アイコンPM4:00カルテ記入、オーダー

カルテ記入、オーダー病棟回診した患者さんのカルテ記録を行います。薬物の変更を検討する場合は、先生方と議論を重ねて麻薬の処方、変更をすることもあります。

時計アイコンPM5:30業務終了

研修医レポート