2017.07.14vol.28 病理診断科

金谷 麻央

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治療方針の舵を切る病理診断の重要性を再認識

 当院の病理診断科は症例数が多く、様々な疾患が集まります。また常勤の指導医の先生方も3人と多く、非常に恵まれた環境です。学生時代の講義以来、病理所見を勉強する機会はほとんどなく、不安もありましたが、始まってみると、毎日がとても刺激的で学びに満ちた研修となりました。教科書や病理レポートだけではわからない細かな病理所見や、免疫染色による遺伝子学的診断、最新の治療薬にいたるまで、先生方の詳しいご指導は興味深く、勉強になりました。また最終診断や治療方針の舵を切る病理診断の大切さを肌で感じることができました。
 先生方にはご多忙の中、丁寧にご指導いただき、本当にありがとうございました。この場を借りて感謝申し上げます。

山口 彩華

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病理ならではの切り口で患者さんを診ることができた

 当院は富山県の病院の中でも手術件数が多い病院です。そのため切り出した標本数も多く、病理診断科には数多くの標本がありました。標本の種類も多彩で、common diseaseはもちろんのこと、稀な症例も経験することができました。
 標本を自分の手で切り出して、検体の組織所見を読み、診断をつけていくという病理ならではの切り口で患者さんを見ていくのは今までにない経験でした。病理診断により臨床的にどんな治療経過をたどっていくのか、病理所見とその他の画像や血液検査等に整合性はあるのかなど、様々な視点で患者さんを診ていくきっかけにもなりました。
 病理所見を読むのは専門性も高く、とても難しいものでしたが、先生方にご教授いただきながら一つ一つの標本を勉強することができました。先生方はご多忙の中、時間をさいてご指導くださり本当にありがとうございました。

時計アイコンAM9:00検体切り出し

検体切り出し前日の手術検体を指導医の先生といっしょに切り出します。臓器毎の切り出しの決まりや病変の位置に応じて、慎重に切り出していきます。肉眼所見も重要なのでしっかり観察します。

時計アイコンPM12:00お昼休憩

お昼休憩の時間は午前の作業の進み具合によって前後します。午後からの仕事に備えてしっかり休みます。

時計アイコンPM1:00レポート作成

レポート作成自分の切り出した標本を観察し、レポートを作成します。わからない部分は指導医の先生方に質問し、ディスカッションしながら一緒に標本を見ていきます。
レポート作成

時計アイコンPM5:00各診療科とのカンファレンス

各診療科とのカンファレンス病理診断が関わる各診療科と合同でカンファレンスを行う日もあります。また、外科や呼吸器外科・呼吸器内科の先生方とディスカッションしながら切り出すこともあります。

研修医レポート